推薦文
大磯 ユタカ 名古屋大学名誉教授(前名古屋大学糖尿病・内分泌内科学教授)
2018年7月、小牧市内に上西内科が誕生しました。内科のお医者さんと一口で言っても、現在では心臓の病気、胃腸の病気などと細かな専門別に勉強し経験を深めてきた内科医がほとんどで、上西内科院長の上西栄太先生は糖尿病、内分泌疾患(甲状腺や副腎などホルモンの病気)および代謝領域(肥満、脂質異常症、痛風など)の専門医として名古屋大学および愛知県の代表的な基幹病院で長く診療にあたられてきました。
ところで糖尿病や内分泌疾患と聞いても他人事のようにあまり関心がない方が多いようですが、こうした病気の日本での現状はどうでしょうか。2017年9月に厚生労働省が発表した報告では、日本の糖尿病および糖尿病予備軍の人口がおよそ2,000万人にも達するとされ、新聞などでも大きく報道され話題になりました。一方、内分泌疾患の代表である甲状腺の病気も日本甲状腺学会の発表(2016年4月)では500~700万人とされ、糖尿病と内分泌疾患を合わせば成人のほぼ4人に1人がこうした異常を持っていることが分かります。
糖尿病も内分泌疾患もともに正確な診断をした後に、症状に応じて適切で有効な治療を進めて行かなくてはなりませんが、現在の医学の進歩は想像をはるかに超えたスピードで進んでおり、毎年のように多数の新しい診断法、最新の治療法が出現しています。そんな中で患者さん一人一人に最適な治療方針の決定をしていくためにはどうしても専門的知識と経験を豊富に持つ医師であることが必要になります。一方で患者さんの立場で考えれば、生活の仕方、家族構成はもちろん病気に対する考え方や取り組みも個人個人では全く違っており、ただただ新しい検査と新しい治療を受ければ病気が勝手に治って行くものではありません。適正な治療が進んで行くためには主治医が患者さんと同じ立場に立ち、患者さんの悩み、苦しみ、迷い、希望などを十分に理解し共有しながら診療を進めて行く必要があります。
そこで私が考える理想の主治医の条件は、一つには優れた教師のように豊富な知識と経験を持ち何をどうしていくかを指し示すことができ、もう一つは親や友人のように人間としてお互いを理解することのできる人間性にあふれる医師となります。
私は上西先生とは15年以上の交流があり、上西先生の豊富な医学知識(それを得るためには並々ならぬ努力と探究心が必要)と専門医としての素晴らしい資質(多数の糖尿病・内分泌疾の患者さんの診断・治療を専門施設で経験し、基礎的な研究にも全力で推進)をよく知っています。それに加え、上西先生は診療に対する熱意と謙虚さに基づいた患者さんとの素晴らしい関係を持つことのできる人間です。
上西内科が小牧市を中心とする尾張地域において糖尿病・内分泌疾患の最先端で身近かな医療センターとなり、地域の皆さんの健康向上に向け大きな役割を果たして行くことを私は確信しています。